私は日記を書くことが苦手だ。日記の正しい書き方とはなんだろう?未だにわからない。
私が記憶に残っている日記は夏休みの宿題である絵日記だ。それも小学校低学年の頃。
それ以降も書いた事はあるはずだが、楽しくかけていたのは夏休みを満喫し、ワクワクしていた時期。当時実家で飼っていたニワトリの話や姉兄と遊んだ日常を絵と一緒に書いていくのが面白かったのだ。
楽しいものは続けられる
しかし学年が上がると文章力をつけるためか、自由度がある絵日記ではなく【作文】を書く授業や宿題が増える。
それでも詩や俳句、川柳を作ろうといったものは積極的に取り組んでいた。国語の授業が元々好きだった私は、自分で国語らしい創作ができるのが楽しかったのだろう。
だがそんな私の前に立ちはだかったのは【読書感想文】という壁だった。
私が憶えていないだけの可能性もあるが、そもそも授業の中で読書感想文の書き方を習った事があるだろうか?絵日記を楽しんでいただけの私には、本の感想を長文にするなんてハードルが高すぎた。
試しに日記を書く時のことを思い出し、なんとなくの定番やパターンを浮かべてみた。
…起承転結や、レクのゲームの応用にもなる【誰がいつどこで何をした】(よく聞く5W1H)
感想文を書く際は使いどころが違うような気もしたが、このままではいっこうに宿題が終わらないので当時の私はとにかく書き進めた。
そうして出来上がった文章は、ほとんど読んだ本の紹介で埋まっていた。今の時代でいう作品レビューの中にネタバレを含んでしまっているよろしくない状態だった。
改めてふりかえってみると自分の文章力の無さに恥ずかしくなってくる。感想文ではなく説明文を長々と書いていたのだから。
でも本当に正直な気持ちで本の感想を書いたらどうなるのか?
主人公のこういうところが良いと思った。最初はどうなるのか心配だったけどハッピーエンドで嬉しかった……とわずか二行で終了。
原稿用紙最低3枚と先生がよく言っていたがそんなノルマ絶対無理だ。もし国語の教科書に載っている昔話で読書感想文を書いたりしたらクラス中で同じような感想文が出来てしまうのでは?とまで私は考えていた。